tamama said.
□斉藤さんにうってつけな夏
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タママが桃華と一緒に西澤邸に帰ると手紙が二通届いていた。
一通はタルル、もう一通は姉さんだった。
体の異変に真っ先に連絡したのに、今頃返事が届くだなんて姉さんらしい。
封を切ると勝手にホログラムが動き、
姉さんの怒った表情が空間に映し出される。
「ちょっと!また太ったわね?3キロくらい。あれほど太るなっていったのに。可愛さが半減するじゃない!うちの看板娘なのに!」
耳に痛い。
「2.5キログラムしか太ってないですぅ」
とつぶやきながら手紙を読む。
「それにしても驚いたわ。
タママがとうとう女になったなんてね。
おめでとう。
私の言ったとおりでしょう?
いつかこうなるだろうって、あの人も言ってたからすぐに準備は整えてあるわよ。
あの人のお師匠さんがそっちにもう着いてるんじゃないかしら?
しっかり技を習得して”あなたの軍曹さん”のお役に立てるようにしておきなさいね。
まぁ、あの人はタママが可愛くてしょうがないから”軍曹さん”を目の敵にしているみたいだけれど。
せっかく女になったんだし、テンプテーション(誘惑術)使って落としなさいよ。
なんの為に教えたのか分かんないわ。」
使わなくても両思いになったですぅと一人で照れた。その報告は恥ずかしくて、まだしていなかった。
「それにしても今度タママに会うのが楽しみね。それじゃ、体に気をつけてね(太るの禁止!!)
こっちに帰ってくるときは顔を見せるのよ?」
好き勝手に書いてある手紙を見て、タママはため息をついた。
そうだった・・・タルル以外のやっかいなのが二人もいたんだった。
その事を考えるとタママは頭が痛くなりもう一度、盛大な溜息をついた。