keroro said.
□聖人化大作戦
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「よくぞ聞いてくれましたぁ!」
ケロロはウキウキと身を乗り出し、ギロロの肩を揉んだ。
ぞわっ!
全身が総毛立ち、ギロロは手にしていたロケットランチャーの弾を危うく落としそうになった。
「や、やめんか!こら!」
そんなギロロに一向に構う筈もなく、ケロロはニヤけながら、のたまった。
「もう、我輩のタママがかぁいくってさぁ〜我輩、万年発情期みたいになっちゃってて、もういつ爆発してもおかしくないんだよねぇ。
でも、タママ、うぶだから。
だから我慢してるんだけど、もう限界なんだよね。
そこでだぁね。ギロロはどうやって性欲抑えてんの?」
赤い顔を更に赤くしたギロロは、口をパクパクあけながらも声が出なかった。
もうノロケに呆れればいいのか、生理現象をなんで俺に相談するんだと怒ればいいのか分からない。
興奮し過ぎたギロロは、だから手元から弾薬が落ちた事に気がつかなかった。
10秒後。
そこには跡形も泣く吹っ飛んだテントとアフロ軍曹、アフロ伍長が倒れていた。
「なに!今の音!あんたたち、また」
ガラっと勢いよく開いたガラス戸から夏美が顔を出し、絶句した。
「キャーーー!ギロロぉ!」
ケロロの事は見えていないのだろうか、それともワザとか。
夏美はギロロに駆け寄った。
「ギロロ、しっかりして!」
「な、夏美・・・」
ギロロは見た。
涙目の夏美の顔が段々近づいてきて、そして夏美の胸の中に自分の体がすっぽりと包まれた。
なっなっなぁつみぃのーーーーーー!
そうしてしこたま鼻血を出したギロロは再度失神してしまった。
しかし、その顔は満面の笑みを浮かべていた。
それを薄目を開けて見ていたケロロは一つ学んだ。
ギロロは鼻血を出すことで貧血を起こし、結果的に制淫されていたわけか。
・・・我輩にはムリでありますな。
大量に鼻血を出し続けるギロロに、けしかけた張本人のケロロはひいていた。