tamama said.

□あなたの知らない私
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「キィヤァーーーーー・・・」

ケロロの絶叫が木霊した。



「俺はてっきり新手の遊びか何かだと思ったぞ。とうとうクルル、貴様がイカれたのかと思ったがな」

そう言いながらも、ギロロはクルルとケロロから距離を取っていた。
クルルのこめかみに青筋が浮かんでいる。

「ああん?冗談じゃねーよ!俺が言った”アレ”はカレーまんの具を使って究極のカレー鍋を作れってことだったんだぜ!こんな水木○げるとM崎駿にクレームつけられるようなやべぇ事頼んじゃいねーけどな。なんだこの出来そこないの油すましは」

息も絶え絶えのケロロをクルルは可哀想なものでも見る目で見た。

「痛い・・・痛いであります。蔑んだ視線は我輩を攻めるぅうう・・・クルル、前に見たいって言ってたじゃん。油すましとナウシカ」

「言った覚えねーぞ。」
「言った」
「言わない」

無意味な押し問答を何度か繰り返したのち、諦めてケロロはカレーまんを買いに出かけて行った。


「まぁまぁ、及第点だな。こりゃ」
カレーまんを数十個使って作った斬新なカレー鍋に、クルルもそれなりに満足したようだった。口ではそういいながらも残らず完食したからだ。

「そうでありましょう?だから、ね。教えてよぉ〜クルルゥ〜。此れでガンプラ何個買えると思ってんの?」

若干、涙を溜めながら空になった鍋を見つめケロロは買えるはずだった新作のガンプラ数体に思いを馳せた。

クルルはお得意の悪魔の微笑みで、スプーンのさじを向けた。

「聞いて驚くなよ?」

その言葉に、ケロロはもちろん何故かギロロまで生唾を飲んだ。

「タママは、どうやらロスス・チャイルドに関係しているらしい。」

「ロスス・チャイルドって・・・あの赤い盾(ロートシルト)と呼ばれるケロン最大の財閥でありますか!?」
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