SSその2
□ぬくもり
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部屋についたはいいものの、時計は真夜中を指していた。
タママを家に送り届けるにはあまりに非常識な時間帯だったため、断念した。
そっと起こさないように我輩のベッドに降ろした。可愛い顔して寝息を立てているタママに苦笑する。
無防備すぎる。
やれやれ、我輩の寝るとこないじゃん。
しょうがないのでソファで寝ようと、ベッドを離れようとした。
が、やめた。
いそいそと同じベッドの中に入る。
「予備の毛布がないからね。しょうがないから。」
その言い訳を聞く者などいなかったが、つぶやかずにいられなかった。
体温の高いタママと同じ布団の中は、いつもよりも心地よかった。