ようこそ我が屋敷へ
辺鄙な場所故に、たいした持て成しもできないが、図書室が二つ、談話室も一応あるから見て廻って愉しんでくれると嬉しい。



だが、どんな処でも

〔約定〕

というモノは存在する。
此処ではその〔約定〕についてお話させていただく。

一つ、
“図書室”の書物は私の私物故に持ち出し、及び書き写す事も禁じる。
まぁ、基本的な事だがな。

二つ、
“談話室”では暴言、讒言猥談の類いは止めて戴こう。
あまりに酷い者は我が屋敷に入れないようにさせていただく。耳障りなのでな。


三つ、
私の私物は皆元になった本やゲームとは関係が無い“妄想”“空想”の類いと理解して欲しい。
簡単に言えば、原作・出版社とは全く無関係であること、“現実と非現実”を分けて考えてほしいということだ。



……大まかな〔約定〕はこれくらいだろう。

とにかく私は、面倒事を持ち込まなければ、多少の礼儀知らずでも構わない。わざわざこんな辺境まで来てくれたのだから。


…あぁ、忘れていたが、この屋敷には私が好む物しかない。気に入らないお客人は日が暮れる前にお帰りになる事を薦める。

最近は何かと物騒な事ばかりの様なのでな。


随分と長くなってしまったが、これで私の挨拶を終わりとしよう…。

ではどうぞごゆっくり…





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