SSベジブル

□烏龍秘密日記
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『最近なんかおかしい…』


自分の横を通り過ぎるお掃除ロボを見ながら烏龍は思った。


ヤムチャがカプセルコーポレーションを去って3ヶ月程が経ったか。
ここにはあの凶悪なサイヤ人がいるから、そろそろ自分も…と思ってはいたが、ここにいると働かなくても飯は当たるし…
結局出ていけずにいた。


おかしい、と思ったのはブルマの事だ。

最近、お掃除ロボがブルマの部屋から頻繁に出て来る。
持っているのはシーツだ。

あの女は、ベッドの上だろうが床だろうが、所かまわずモノを食べ散らかす。部屋は読んだ本やお菓子の袋、インスタント食品で一杯になるのでお掃除ロボが出入りする回数は多い方だが…


『なんかおかしい。』



それが正直な感想で。



彼女の部屋に忍び込む動機にもなった。





ブルマが屋上のバスルームに行っている間に、ブルマの部屋に忍び込む烏龍。

お掃除ロボが掃除した後らしく、部屋の中は綺麗だった。

「別に変わった様子はねぇな…」

机の上の写真立てには、いつだったかみんなで撮った写真が飾られていて、その中にはヤムチャもいる。

さすがに2人だけで写ったものは片付けたのかもしれないが…。


その時、廊下を歩く足音が聞こえてきた。

「ヤバい!もう戻って来たのか!?」

烏龍は慌ててハエに変化し、クローゼットの通気口から中に入る。

ブルマが入ると同時に外へ出ても良かったのだが、もう少し調べてみる価値有りと判断したのだ。


ブルマは部屋に入って来るとベッドへ横になり、すぐに寝息を立て始めた。

烏龍はハエの姿で通気口から部屋の様子を伺う。

まもなくテラスに人影が現れ、ブルマの部屋に入って来た。

ハエの姿のせいか、月明かりが逆光になっているせいか、それが誰かはわからない。

烏龍は変身が解けそうになったので、クローゼットの床へ静かに降り立った。

クローゼットの扉は上下にしか通気口がなく、部屋の様子は分からない。


何かを脱ぎ捨てる様な音が続き、足音が止まるとバサッとひときわ大きな音がした。


「キャッ…」

ブルマの小さい悲鳴が聞こえ、さっきの音はブルマのシーツがはがされた音だと推測される。


『ヤバい…泥棒か!?』
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