置き詩
09/08(Tue) 08:57
鈴の音、時の砂音を運び
mog
サラサラと
寝息をたてる夜のくさはら
座った土床はまだ夏の日射しを憶え
仰いだ夜空にはオリオンとカシオペア
サラリと乾いた風を運ぶ
過ぎ去った季節はもういくつ数えた
夜長に流れる鈴の音
思考を散らして
サラサラと
サラサラと
時の砂音奏でる
山の桂に浮かぶはすじ雲
過ぎ去った日々の足跡
欠けはじめた月影の下
冷め止まぬ夏のぬくもりを
空に返してゆく
清らかな丑三つの夜
背たかの草の波にのって
サラサラと
サラサラと
季節は巡り往った
行方は知れず
静かの藍に
響くは
鈴の音
時の砂音
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