BOOK 原作
□好きだと言って
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※高銀表現アリ
※悲恋
時計の針が12時を少し過ぎた頃。
いつもと同じ、もう何度も繰り返したお前とのやり取り。
「ねぇ、好きだよ?」
銀髪を輝かし、情事後のため潤んだ紅い目で俺を惑わす。
「・・・そうか」
「好きなの」
何度も何度も、呪文のように呟き続ける。
その呪文に俺はただ頷くことしかできない。
「なんで、好きって言わねーの?」
言わないんじゃないよ、言えないんだ。
「・・・好きって言えよぉ」
さっきよりも水分が多い瞳で俺を見るコイツに
言えるわけがないだろ。
だって・・・お前は・・・
「なぁ・・・高杉・・・」
俺を見ていないんだから。
他の男を思いながら流した涙にどうしようもなくムカついて
力任せに抱き寄せた。
そして俺は言ってはいけない台詞を耳元で囁く。
好きだと言って
(誰かじゃなく俺のために)
その日のお前の絶望したような顔を忘れられない。
銀さんは土方なら愛さずに抱いてくれると思っていたのに
愛されてしまったので
関係を終わらせなきゃいけないことに絶望してます
解りにくくてスイマセン