BOOK 原作

□キミノモノ
1ページ/5ページ

「どうするか・・・」

「僕に聞かないで下さい」

「私も知らないアル」

本当に困った。何がって?

今日が5月5日だからだよ。・・・アイツの

土方の誕生日。

「銀さん・・・早くしないと土方さん来ちゃいますよ?」

むー・・・っと悩み込む俺。

違うんだ。土方の誕生日が嫌とか、恋人っぽいイベントが嫌いとか・・・そういうコトじゃない。



誕生日プレゼントが無いってだけなんだよ。

「もうマヨネーズでいいじゃないですか」

「いや、それはダメだ」

「なんでヨ」

それは、クリスマスにあげてマヨプレイをされたなんて言えるはずもなく。

「・・・十年後に教える」

「じゃぁ、何にするんですか?」

・・・・わかんねえー

そういえば、あんまり土方の趣味とか知らなかった。

お互いもう大人だからか付き合ってもプライベートにまでは踏み込まない。

・・・・踏み込めないんだ。




「思いついたアル!!!」

神楽の声で一気に現実に引き戻された。

「なに??」

フフフ・・となにやら不気味な笑みを浮かべたこの小娘の顔を見て嫌な予感がした。

まぁ、神楽の発言でろくな答えを期待する方が間違っているし・・・



「お前ネ!!!!」

ビシッと向けた人差し指の先にいたのは俺。

え??いつから殺人ドラマになったの?この話し。

「銀ちゃんがマヨラーへのプレゼントアル!!」







・・・・・・





「はァァァァァァァァ?!」

やっぱり嫌な予感が的中。

不満な顔をした俺とは逆に神楽はいたって大真面目な顔をしている。

「バカ言ってんじゃねぇよ!!!誰がそんなこと・・・」

「いいんじゃないですか?お金もかからないし」

「マヨラーも喜ぶし」

「2人の絆も深まりますし」

「ぜってーヤダ!!!」

反対しても新八と神楽はもう聞く耳を持たない。

「じゃぁ、どーせ土方さん泊まっていきますよね?」

「しかたないアルなぁ・・・アネゴの家に行ってるアル」

「え?え?!本気で俺がプレゼント?!」

俺があたふたしている間にも2人は荷造りを開始している。

行動力早すぎだろぉぉぉ!!!!


「銀さん、楽しい夜をー」

「銀ちゃん、後始末はしとくアルヨー」


パタンー・・・・

って・・・・まぢで?
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ