BOOK 原作

□GAME
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これはただのゲーム。


俺が飽きたら捨てるだけ。




そう・・・それだけの話しだ。









朝、目が覚めると高級そうなホテルのベットに一人、俺は寝ていて

昨日の夜一緒にいた男はどこにもいない。

いつもアイツは俺が目が覚めるのを待たずに仕事に行ってしまうんだ。



ちゃんと目を見て話したのはいったいどれくらい前だろう?

ふと、そんなことを思って悲しくなった。




俺とアイツは体だけの関係

そんな関係に感情なんて必要ない、逆に感情を持てば終わってしまう。



「・・・ひじかた」


ポツリと普段は呼ばないアイツ・・・土方の名前を口にすると

なぜだか胸の奥が熱くなる。



「・・じ・・・かた」


憎たらしいはずなのに、体だけだって決めてたのに



「土方・・・」



これが、恋なのかな。





ねぇ、土方教えてよ。

俺はまだゲームしかしたことがないんだ。

だから・・・分からないよ、こんな気持ちなんて。


もし、俺が『好きだ』なんて言ったらお前との関係は終わるの?

だったら俺は一生ゲームをやり通すよ。

ごめんね、土方。

俺は・・・・何かをもう失いたくはない。
























『大串君、ゲームしない?』



『あ?ゲーム?』



『・・・大人のゲーム』



『・・・・・・・ゲーム・・か』



『ん?嫌なの?』



『いーや・・・上等じゃねーか』















そう、これはただのゲーム。


君が飽きたら捨てるだけ。


それだけのコト。





GAME
(ゲームオーバーまであと3時間)









END

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