気の向くままに…

□あなたが隣に居るから
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授業も一段落し、その帰りの途中。突然あなたは、思わぬことを口にしましたね。


『ルードくん…。
今更だけど…気になることがあって。聞いていいかな?』

「…ええ、
突然どうしたんです?」


じっとこちらを見つめたかと思えば、すぐに目を伏せてあなたはこう続けた。


『私はもう、ダリウスの客ではないし…堂々ともできない。
確かに、最初は言われたから丁寧語を止めた。でも…今は丁寧語で話した方がいいの…かな』

「…………っ!」


あなたの言葉にはいつも驚かされてばかりだった気がします。まさか今になってそんなことを口にする何て思いもしなくて、私は小さく笑みをこぼし。真っ直ぐにあなたを見つめ。


「梓さん。」


私より年上なあなたが可愛くて…愛しくて、本当に仕方ない。素直だから余計に…。
あなたの左手を取り、私の頬にあて優しい眼差しであなたを見つめ。


『…ルード、くん?』

「…今更、ですよ。梓さん。答えは決まってます。」
「それに、今から丁寧語に直されても…私が困りますし…」


そう口から溢すと頬が熱くなるのを感じ、目線をあなたからはずして。


『……?』


“何故?”
って顔をしてるのが見なくてもわかります。
だから…つい、ほんの少しの意地悪をしたくなる。

足早にあなたより少しだけ前を歩く。

“あなたが丁寧語を使ったら、あなたではなくなる気がして――。”
何て言えませんから。
それでも、私が愛したあなたです。手放す気何てありません。

口元に手をあて小さく笑うと、誤魔化すようにあなたに手を差し伸べ。


「…―少し急ぎませんか?」


これからも、これから先もずっと。変わらないあなたでいてください。

――梓さん…。




        ‐終‐
      2015年3月29日


‥†‥†‥†‥†‥


【感想】
はい。
ED後のお話を、私なりに思ったまでに書いてみました。

しかし、ルードくんの笑顔は眩しい(*´艸`*)♪




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