気の向くままに…
□あなたが隣に居るから
1ページ/1ページ
授業も一段落し、その帰りの途中。突然あなたは、思わぬことを口にしましたね。
『ルードくん…。
今更だけど…気になることがあって。聞いていいかな?』
「…ええ、
突然どうしたんです?」
じっとこちらを見つめたかと思えば、すぐに目を伏せてあなたはこう続けた。
『私はもう、ダリウスの客ではないし…堂々ともできない。
確かに、最初は言われたから丁寧語を止めた。でも…今は丁寧語で話した方がいいの…かな』
「…………っ!」
あなたの言葉にはいつも驚かされてばかりだった気がします。まさか今になってそんなことを口にする何て思いもしなくて、私は小さく笑みをこぼし。真っ直ぐにあなたを見つめ。
「梓さん。」
私より年上なあなたが可愛くて…愛しくて、本当に仕方ない。素直だから余計に…。
あなたの左手を取り、私の頬にあて優しい眼差しであなたを見つめ。
『…ルード、くん?』
「…今更、ですよ。梓さん。答えは決まってます。」
「それに、今から丁寧語に直されても…私が困りますし…」
そう口から溢すと頬が熱くなるのを感じ、目線をあなたからはずして。
『……?』
“何故?”
って顔をしてるのが見なくてもわかります。
だから…つい、ほんの少しの意地悪をしたくなる。
足早にあなたより少しだけ前を歩く。
“あなたが丁寧語を使ったら、あなたではなくなる気がして――。”
何て言えませんから。
それでも、私が愛したあなたです。手放す気何てありません。
口元に手をあて小さく笑うと、誤魔化すようにあなたに手を差し伸べ。
「…―少し急ぎませんか?」
これからも、これから先もずっと。変わらないあなたでいてください。
――梓さん…。
‐終‐
2015年3月29日
‥†‥†‥†‥†‥
【感想】
はい。
ED後のお話を、私なりに思ったまでに書いてみました。
しかし、ルードくんの笑顔は眩しい(*´艸`*)♪