銀魂妄想庫
□忠犬は飼い主を想い、野良犬は忠犬を想う。
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夕暮れのうす暗い教室
その教室に1人の姿があった。
机に勉強道具を開いているが
特にする気もなく
頬杖をついてぼ〜っとしている
土方だった。
「くそ、あいつ…遅すぎ…」
別に勉強がしたくて放課後まで残ってるわけじゃない。
今職員室で仕事をしている銀八を待っている。
毎日仕事をろくにせず帰るもんだから、今日は理事長に捕まりあえなく「たまってる仕事終わらせてけ」命令を下されたのだった。
帰ってていいよ。と言われたが
断固拒否して待ってることした。
だが、あまりにも遅く勉強にも飽きて暇を持て余していた。
ガラッ
突然開いた扉に驚き振り向く。
「ッ銀…………なんだ、お前かよ」
そこに現れたのは土方が期待していた銀八ではなく、沖田だった。
「おやおや土方さん、こんな時間まで忠犬ハチ公ごっこですかぃ?健気ですねぃ」
ニヤニヤしながら自分の席に進み
机の中をゴソコゾとする。
「うっせ―。…お前こそこんな時間まで…」
「俺は図書室で今まで勉強してやした。」
図書室でお勉強…
こいつ何気に勉強してんのか
俺全然勉強してなかったな
と頭の中で考えてたら沖田が目の前にきた。
「ねぇ土方さん」
「んあ?」
「知ってましたか?」
「忠犬ハチ公の本当の話は
健気に待ち続けたハチ公を飼い主は捨て、別の新しい犬を飼ったんですぜ。」
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