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□#1 〜2日目〜
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こんなこともあった。

「今からプリントを配布する」

そういって、配り始める先生。
だけど、

「先生、一枚余りました〜」
「ん?そうか」

前の席の子が、笑美に回そうとしない。
先生も、疑わない。


やっぱり笑美は何も言わない。



まるでいないように扱われることが、どれだけ苦しいか、彼女達は知っているのだろうか?



それなのに、

「うわっ!あいつに触っちまったよ!」
「え〜っ、病気になるよ〜、手洗ってきなよ」


いないと扱っておきながら、今度は黴菌のように扱う。
その矛盾。気付いているの?

笑美はやっぱり、何も言わない。
ただ、ジッと俯いているだけ。


ニンゲンって、分からない。





「と、言う事が今日あったのですが・・・」
「へぇ、結構酷い目にあってるんだ。受付名簿にあった意味がようやく分かったね」
「えぇ・・・」

仮の住まいと言う事で、与えられたのはマンションの一室。
管理人には話が通っているらしい。
怪しまれる事はなかった。

そこで今、はるひに今日あったことや、そこから考える自分の意見を伝えている。

「ふむ。で、どんな子だった?曾羅笑美は」
「そうですねぇ・・・虐めが堪えているようには見えましたが、芯はしっかりしているようです。学校には毎日朝早くに登校しているらしいですが、そこのところの事情はまだ・・・
あ、笑った顔がとっても可愛いんですよ。名前の通りです」

ニコリと笑いながら私は言う。興味を引かれたのか、はるひは呟いた。

「へぇ・・・今度はぼくも接触してみようかな」

ゆきだけに任せっきりって訳には行かないしね。

はるひはそういうと、ニッと笑った。

End.

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