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□黒の死神
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『最近、自殺者が急増しています。理由は不明、遺書もないことから、突発的な行動と見られ・・・』

ぼんやりとニュースを見ながら過していた春陽(はるひ)は流れてきたニュースに思わず立ち上がる。

「これは・・・まさか」
「ρ-1920、伝言デス」

嫌な予感がするなと零した春陽の元に、小さな来客者。

「骸(むくろ)?!じゃぁ、やっぱり・・・」
「気付いていたとは話が早いデスね。『黒』が動き出したので注意するようにとのことデス」

片手ほどの大きさの来訪者―骸―は、それだけ言うと、部屋を去ろうとする。

「待て、そのこと、ゆきには―ρ-2859にはもう言ったのか?」
「いえ、まだデスよ、今から言いに行く所デス」

呼び止めた春陽の言葉に、骸は答える。
その答えに、春陽は頼んだ。

「ゆきにはぼくから伝えておくから、骸はほかの死神の所へ行ってくれないか?」
「・・・分かりました。それじゃぁρ-2859には貴女から伝えてください」
「あぁ・・・」

骸は頷くと、今度こそ部屋から出て行った。



「・・・ハァ。ゆきには言わないほうが良いのかな・・・」

重い溜め息を付く春陽。しかし彼女は知らない。
もうすでにゆきが『黒』の存在に気付いた事を。

「氷夜(ひよ)・・・」
「久し振りだね。ゆき」

そして、『黒』の一人と出会っていることを・・・

「あぁ、どうすれば良いんだよぉ!」

アパートの一室で頭を抱えている春陽は、何も知らない。

End.

別に続く予定はないです(え)
ただ、こういう設定もそう言えばあったなぁ的な。

『黒』は男女二人ずつ、計四人で構成されています。(要らぬ説明)


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