□森の姉妹の不思議なおやつ♪
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森に囲まれた街。フォレスト・タウン。
ここには、いろんな植物があるように、いろんな生物も住んでいます。

精霊もいれば、人魚もいて、妖精もいる。

ここは、そんなさまざまな種族の者達が、仲良く、一緒に暮らしている街なのです。

そんな賑やかな街の奥に一軒だけ、静かに佇む家があります。
その家には、一組の姉妹が、仲良く暮らしていました。

姉の名前をリン、妹の名前を、コーラルと言います。

森の奥にある、小さな家ですが、お客さんは毎日のようにやってきます。

なぜなら、この二人の作る料理は絶品だからです。


「今日は何を作ろうか?」

姉のリンが尋ねれば、

「カボチャのプリン!」

妹のコーラルがすぐに返事を返します。

「それなら材料を取りに行きましょう。」

と言って、二人は森の更に奥へと進んでゆきます。



着いた場所は、小さな畑。ここには、リンの育てる様々な野菜や果物があります。

「カボチャさん、美味しい実は、出来ましたか?」

リンが尋ねると、カボチャの苗から声がします。

「甘くて、美味しい実がなったよ。食べておくれ。」

その言葉を聞いて、リンは嬉しそうに頷いて、カボチャの苗から二つ、大きなカボチャを取りました。

「ありがとう」

お礼を言うのも、忘れてはいけません。
カボチャをコーラルと二人で持ち帰って、早速お菓子を作り始めます。

「カボチャは種をとってレンジでチン♪」

リンが歌いだすと、それに合わせてコーラルも歌います。

「その後すぐに裏ごして♪」
「牛乳温めて砂糖を溶かして♪」
「卵とカボチャ、ラム酒にバニラエッセンス♪」
「器に入れて蒸しあげたら♪」

「「でっき上がり〜♪」」


楽しく歌を歌いながら作ってゆきます。

そして、プリンが出来上がる頃には、森中が良い香りで包まれ、何時ものようにお客さんがやってきました。

「やぁリン、コーラル。おじゃまするよ。」
「今日のおやつはなんだい?」

やってきたお客さんは、口々に言います。

「おじゃまします」「今日のおやつは?」
と。

「今日のおやつはパンプキンプティングですよ。」

リンの言葉に、お客さんは喜び、席につきます。
(小さな二人の家ですが、不思議なことに、この街の住人全員が入っても大丈夫なのです。)

精霊や妖精たちには葉っぱで作った器に入れて。
人や、人魚など、大きい人達には普通の器に盛り付けて。


「「「いっただきま〜す!」」」

お客さん全員がスプーンを持って、食べ始めます。

リンとコーラルも食べることにしました。
リンは葉っぱのお皿に、コーラルは普通のお皿に盛り付けて。

不公平だと思うでしょうか?

でも、これは、当然のことなのです。

なぜなら、リンは樹の精霊、コーラルは、人魚なのですから。

パクリ。

みんなが二人の作ったお菓子を口に運びます。
すると、ホゥッっと、溜め息を付きます。
とても、幸せそうに。

リンとコーラルはそれを見て嬉しそうに笑いました。

この二人にとって、街の皆の笑顔は、何よりのご褒美なのです。
だから、今日も二人はお菓子を作ります。
街の皆の笑顔のために。



今日は何を作ろうか♪
♪楽しい、楽しいお菓子作り。
お菓子って不思議ね♪
♪ほら、一口食べれば魔法みたい。
みんな、み〜んな、笑顔になれるよ♪

今日も森の奥の小さな家からは、楽しそうな歌声が聞こえ、森中、美味しい香りで包まれています。

End.




□後記□

は・・・恥ずかしい///(なら書くな)
去年・・・くらいかな?
学校に提出する課題で没にしたもの。

もったいないので乗せてみる・・・

何で人魚と精霊が姉妹なんだよって言う突っ込みは無し(笑)

楽しんでいただければ嬉しい限りですv

05.七月脱稿 修正06.09・06

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