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ピチチチ♪
いつの間に、雨はやんだのだろう。
少女はさえずる鳥の声に目を覚ます。体を起こし、辺りを見て・・・固まった。
「此処は・・・何処?」
彼女はベッドの上にいた。被っていたフードはなく、手に持っていたはずの家族の核も―
「っ!」
家族の核がないことに少女は飛び起きた。ベッドから降りようと身を乗り出した瞬間、部屋のドアが開く。
「あ、起きた?」
入ってきたのは、少女と同い年か、それ以上の少年。手には食事を持っている。
自然、少女の身体が強張る。それに気付いたのか、少年は笑った。
「家の前で倒れてるんだもん、吃驚したよ。僕はキール。君は?」
「・・・シャルド。・・・キール、私の・・・荷物は?」
警戒の色の消えないシャルドに、キールは傍にある机を指す。
「そこに置いてあるよ。君のコートは今洗濯中だけどね。」
すぐさま机に駆け寄り、そこに家族の核があることを認めると、ほっとしたように息を吐き、核を抱きしめた。
「よかったぁ・・・」
「ねぇ、シャルド。もし良かったら、何があったか教えてくれる?その核・・・プランツのものだよね?」
「そう・・・だったんだ。」
シャルドの説明を聞き終えたキールは少し悩むそぶりを見せて、席を立つ。
「はい、これ。」
戻ってきた時手にしていたのは、一枚の布。
「これに、家族の核を包んでおきなよ。」
「あ・・・ありがとう・・・」
遠慮がちに手を伸ばしたシャルドにキールは笑む。そして、少し顔をシャルドに近づけると、低い声で話し始めた。
「多分、シャルドの家族を襲ったハンターは超一流の腕を誇るレイドだと思う。」
「そう・・・母さん達はそいつに殺されたのね・・・」
「ハンターを倒す事は無理だけど、その核を集めるように指示した奴・・・アイスから他のプランツ達の核を取り戻す事くらいなら・・・出来ると思うよ。」
キールの言葉にシャルドは軽く目を見開く。
キールは悪戯っぽく笑って続ける。
「なんたって僕、一応試験をパスした暗殺者だし?」
つづく…
□後書□
次回で終了予定。
しかし短いなぁ・・・
名前はみんなして適当。
一応お酒関係なんですけどね(レイドは違うけど)
ってか、戦闘シーンとかその他もろもろは簡潔に書いて省きまくる予定です(マテマテ)
言ったでしょう?ぐだぐだになるって(笑顔)←(こんなコトで有言実行するなよ・・・)
06.09・21
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