NL'novel


□N-L
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「何してんだよ、ナツ。」

いきなり声をかけられたもんだ
から、危うくケータイを落とし
そうに…、つーか落とした俺。

「え?あ、遅かったな。」

後ろを振り向くと見慣れた顔。
幼稚園から今現在まで連んでい
るという、幼なじみのハルだ。
腐れ縁も腐れ縁すぎる間柄で、
学校は全て同じ所に通ってる。
此の春、大学も一緒に受かり、
晴れて全て同じになったトコ。

「遅かったな、じゃねっつの。
待ってたのは俺の方だっつの。
なんで中に居んだよ、お前。」

此処は街中のカフェテイリア。
いつもはカフェって言うけど、
今は気分的にカフェテイリア。
だって、なんかカッコ良くね?

「え?ハルが決めたんじゃん、
待ち合わせの時間も場所も。」

「ちげーよ。俺が聞ーてんのは
なんで店の中に居んだって事。
待ち合わせっつったら外だろ?
ずっと待ってたんだからな。」

ハルは俺の隣の席…ではなく、
正面の椅子にドカっと座った。
そーとー御機嫌ナナメな様子。
まー隣に来られても困るけど。
だって、そんなんキモいだろ?
男同士くっついて座るなんて。

「げ!ハル、外で待ってたの?
バカだなー、フツー中だろ。」
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