09/04の日記

22:09
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と思いついて書いたもの。
お相手ルシウス
夢主名固定






地下に続く扉が地下牢用と別にもう1つあると知ったのは、ここへ来て暫く後の事だった。

何があるのかと興味本位で扉を開け、足を進める。
辿り着いたのは、ワインセラーだった。

適温に保たれた室内に、質の良さそうな材料で造られたラックが幾つも並んでいる。その中にあるワインは、銘柄なんて全く分からないけど多分きっと、間違いなくお高い。というか、お高いものしかないんだろう。だって貴族様宅のワインセラーだし。

「……レイナ?」

棚に仕舞われたワイングラスさえ高級感溢れる光を放ってる気さえするなと。
財力のなせる技に感動を覚えていたところに、背後から訝しげな声をかけられた。

「こんな所で何を?」

声の主──このワインセラーの持ち主にして豪邸の主人であるルシウス・マルフォイの方に顔を向け、興味本位で入った旨を伝える。
温度管理等の面から勝手に入ってはいけなかったのかと不安になったけど、それなら鍵をかけますよと笑われた。確かにその通りだと納得したので謝罪はせず、再びワインセラー全体に目を向ける。

「ワインは詳しくないんですけど、ルシウスさんが選んだものなら、全部美味しいんでしょうね」

味覚のおかしいお金持ちは大勢居るが、ルシウスさんのは信用に足るものだ。常に美味しいお菓子をプレゼントいただいてるあたしが言うのだから、間違いない。

「お褒めいただき、ありがとうございます。貴女は未成年ですからワインはお出しできませんから、代わりにこちらを」

その言葉と共に杖の一振りで棚からふよふよと飛んできたのは、ワインと共に楽しむ用であろうチーズやドライフルーツ、チョコレート。

「わぁ……!」

美味しそうな匂いに頬を緩ませ、1ついただく。
その美味しさに、感嘆の息が零れた。

「お気に召していただけましたか?」

「はいっ!」

「ははっ。それはよかった」

柔らかいながらも弾力のあるチーズ。
色とりどりのドライフルーツ。
甘すぎず苦すぎないチョコレート。

どれをとっても美味しいそれらを堪能する様子の何がお気に召したのか。
よく分からなかったけど、ワインも飲まずチーズも食べないルシウスさんは、始終笑顔であたしの食べっぷりを眺めていたのだった。





貴族様のワインセラー




(今後は、貴女用にジュースも用意しましょう。何がお好きですか?オレンジ?リンゴ?)
(このバリエーションの中にジュース置く気ですか!?み、みずっ、水で十分ですっ!!)

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