06/09の日記
18:43
間章読んだら親世代が再熱した
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ので書いてみたシリウスとのお話
※夢主名はレイナ
星空を『綺麗だ』と思ったことは何度もある。星に名前をつけようだとか未来を占おうだとか殊勝な心を持ったことは一度もねえが、まあ普通に綺麗だろ。取り立てて興味があるわけじゃねえけど。
「綺麗だと思うのと興味持つのって別なんだ?」
「あー……なんつーかな……魚料理が好きだからって捌くとこからは始めない的な?」
「なるほど分かりやすい」
わかりやすいのか。呆れに近いツッコミは言い出した手前口にしづらかったので飲み込んで、空を見上げるレイナの横顔を黙って眺める。
どれほど高く飛んでも、星には近付けない。どれだけ手を伸ばしても届かない。どんな魔法でも、星を手にはできない。……ダンブルドアなら隕石の一つや二つ、欠伸しながら落とせそうだが。
「今度、新月の日にさ、リーマスとピーターも誘おうよ。あ、ついでにジェームズも」
「人の親友をついで扱いしてんじゃねえよ。エバンスは誘わなくていいのか?」
「リリーはなー。来てくれたら嬉しいけど、女の子に夜更かしさせるのはなー」
あの綺麗な肌を荒れさせたくないと眉を顰めるこいつは、自分も女だって自覚があるのかどうなのか。
「今日の星空も綺麗だね」
「……そうだな」
上げられたままの横顔に同意し、手を伸ばす。
「ん? なーにシリウス。何かついてた?」
「いや……まあ、そんなとこだ」
手を伸ばせば触れられる。無機質な光じゃなく柔らかな温度が伝わる。空より余程綺麗な瞳が、自分を映す。
「えーと……シリウス? ずっとさわられてるのは、さすがに恥ずかしいんだけど」
「へえ。お前でもそんなこと思うのか」
「当たり前でしょう! あたしをなんだと思ってるの?」
「馬鹿」
「急にすっごい失礼だね!?」
照れて、怒って、最後には必ず笑う。光しか届けない星より、熱も声も届くお前を見ていたい。できれば、ずっと。
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