09/23の日記
21:25
顔が良い話(ルシウス)
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名前変換はないけれど、性格は長編夢主
※長編を読んでいなくても楽しめるはず
「グリンデルバルドの顔が良い」
「私よりですか?」
「え、第一声がそれ?」
驚いて、正面に座るイケおじをガン見した。当然だと返した表情は真剣だった。
「常に姫の一番は私だと自負しています。ダンブルドアとタメを張る老害など敵ではないですが一応確認しておかなくてはと」
「いやあたしの一番はセブさんなんですけど」
「いいえ姫」
一秒も置かず否定した成人男性は、完璧な表情で微笑んだ。監獄帰りの顔色の悪さを欠点にさせないどころか薄幸の麗人≠ニいう肩書きまで追加した、非の打ち所のない、まさに世界一の微笑だった。
「こと見目に関してなら、誰より貴女の好みであると、自覚しております」
言い切るのは、大人として思うところがないのか。浮かんだ疑問は天上の微笑みに掻き消される。こっ、これだからこれだからこれだから顔の良い男は!!!
「お聞かせください姫。その男は、私よりも良い男でしょうか?」
当然だと笑ってやりたい。自意識過剰だとバカにしたい。確かにそう思ったのに。
「……そんなこと、ない、です」
思った言葉はひとつも出てこず。過剰な自意識を認めてしまったあたしに、世界一のイケメン様は、可笑しそうに笑うのだった。
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