01/04の日記

19:33
吸魂鬼とは(ギャグ)
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 幸福や希望といった感情を吸って生きるわけで。つまりそれが食料なわけで。食べるってことは空腹も満腹も存在するってことなわけだから。

「幸福をおなかいっぱい吸い込んだらどうなるか興味が、」
「湧くわけないだろう」

 ピシャリと言い切られると二の句も継げない。なんで興味が湧かないのかと残念に思いつつ、夜空へ散歩……いや散飛? に出かけたキュータローに思いを馳せる。

「可愛い子を満腹にしてあげたいだけなのに」
「その満腹の為に自分を犠牲にする気だろう」
「犠牲だなんて、そんなことしませんよ。ただ死なない程度に、」
「それを犠牲と言わないのであれば説教と一般常識の叩き込みが必要だが?」
「ギセイデス」

 怖かった。目が本気だった。マジマジのマジだった。
 即答すれば睨みを止めてため息吐く程度に収まったことに安堵の息を吐いて、帰宅気配のない夜空の向こうを見てみたりして。

「異生物との触れ合いって難しいなぁ」
「吸魂鬼と触れ合おうなどと考えるのは貴様だけだ」

 呟いた言葉に返されたド正論に、「キュータローが特異なだけだ忘れるな」と更なる正論が被さった。

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