メイン(雅季長編)

□Twilight Highlight 三年後ストーリーE
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――――西園寺家




一室にて、長男修一、次男の裕次、執事の御堂が神妙な顔をして座っている。


そんな中、長男の修一が口を開いた。



「カナメ君、雅季から連絡は?」



「いえ、ございません。
行き先を聞いても『心配しないで』という一言を残して切られ、それっきり電話は通じない状態です。」



「携帯がつながらないということは、電波が通じない場所にいるのかもしれないな…
裕次、由羽さんはどうしてる?」



裕次は事情を聞いて以来、忙しい合間を縫って由羽の様子を出来るだけ見ていた。



「由羽ちゃんは部屋に篭ってるよ…

全く…!もう一週間も何やってんだ!!マサキは…!
由羽ちゃんをあんなに悲しませて…!」



憤りをあらわにした裕次に、修一と御堂は複雑な表情を浮かべる。



(雅季の居場所を捜すのは簡単だ。……だけど……


雅季…)



「…もう少し…、様子を見よう」



「兄さん…!?」


「修一様…!」



由羽の悲しむ姿を見たくないのは兄弟誰しも同じ気持ちだ。

だけど、兄弟の中で雅季と一番近い感覚を持っているのは修一だろう。二人はよく似ていた。

その修一がそう言ったからには、何か思っている事があるのだろうとその場はそれでおさまった。





ただ、執事の御堂は、海での由羽の姿が過ぎり、いてもたってもいられずいざという時の為に独断で動きだしていた。
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