メイン(雅季長編)
□Twilight Highlight 三年後ストーリーH
1ページ/7ページ
それから私とマサキ君は、荷物を持って別荘を後にした。
ずっと車で待っていたタクミ君は、手を繋いで出てきた私達の姿を見て、「ふぅん」と小さく笑った。
そしてマサキ君に向かって、
「遅いよ」
とだけ言った。
――帰り道、
タクミ君が運転する車の後部座席で、私達はずっと手を繋いで寄り添っていた。
一緒に西園寺家に帰ると、マサキ君の姿を見てみんな驚いた。
みんな心配してたから、怒られてたけど…
得に修一お兄ちゃんには―――
「マサキ…
二度と由羽さんを悲しませるな。」
静かに、低い声でそう言うお兄ちゃん
思わず体が硬直する。
「お兄ちゃっ…」
「…努力します。」
申し訳なさそうに、マサキ君は言った。
(マサキ君…)
「……マサキ。
三年前、僕達の前で宣言した事を覚えてるか?」