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□bad habit-番外編2
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「んぁっ、あ、やぁッ」
「気持ちイイ癖に…」
ぐちゅぐちゅと水音をたてながらナカを掻き回すと、面白いように三蔵は高い声で鳴く。
そう、いつも聞き慣れている低音ではなく――。
女の声。
昔は毎日のように耳慣れていた嬌声だったが、今日はあの三蔵が奏でている。
女性特有の丸みを帯びた華奢な身体に、白くて小さな柔らかい胸が振動に合わせて揺れている。
それを大きな手で包みながら尖った飾りを摘むと、甘い声が上がった。
「あぁっ、んっ…ごじょ…ご、じょ…やっ」
「もっと、って言ってみな?」
腰の動きを緩め、促すように大きく揺する。
「昨日みたいに『いっぱいちょうだい』っておねだりしてくれたらイカせてやるけど?」
「誰が、言うか…んぅ」
可愛くない口を塞いで逃げる舌を搦め捕り、舌先を吸い上げると細い腰が大きく揺れる。
「こんなんで感じちゃって…身体は素直なのにな」
「るせぇ…ッ、ぁっ」
あからさまに場所を避けて動く悟浄に、煽られた熱が身体の中で燻り続ける。
普段とは違う身体の感じ方に、三蔵は呆気なく堕ちて行った。
「ごじょ…いっぱい、ちょーだい」
「三蔵かわいい」
「んあッ、あ、んんっ」
再び激しく出入りする悟浄に三蔵はついて行けず、無意識に腰を揺らしながらもただひたすら揺さ振られるだけだった。
「ふぁッ、ごじょ、あっ、…もう……んッ」
「イク?」
「やっ、なんか…へん、んぁ、あぁッ」
激しく腰を動かし三蔵を追い上げる。
「イッちまえよ」
「あっ、やぁっ…イ、ク……ああっ!」
「三蔵ッ!」
げしっ。
―――――どんっっ。
「………あれ?」
「起きたか、クソ河童」
「……三ちゃん、何で女じゃねーの?」
ベッドから落ちて打ち付けた後頭部を摩りながら見上げた三蔵は、いつもの法衣姿のいつもの三蔵だった。
あの可愛い鳴き声は何処へやら、朝から爽やかさのカケラもない低音が室内に響き渡る。
「ぁあ?ンなモン寝たら戻るに決まってんだろ」
「寝たらって昨夜は…」
先程の愛し合った姿を思い出す。
「三ちゃんが『ごじょ…もっと』って寝かしてくれなかったじゃん」
すぱーーーんッッ。
「ッてぇ!」
「ンな事する訳ねえだろ!一遍死んで来いッ」
げしっげしっっ。
「いや、ちょッ、踏むなって三蔵!」
「喧しい!」
「え、じゃあ、さっきのって夢…?」
蹴りを回避しながら立ち上がると、三蔵は紫暗を細めて嫌そうに眉を歪めた。
「どうやらそうらしいな…夢の中で何しやがった」
三蔵の視線の先が下の方で止まったので、悟浄も下を向くと――
朝から息子が張り切っていた。
それはもう、ジーンズの上からでもよく分かる位に。
「いや、あのね、三ちゃん……」
ブツブツと小声で何かを呟いている三蔵に嫌な予感がして、恐る恐る悟浄は声を掛けた。
――が、遅かった。
「心置きなく死んで来い!魔戒天浄ッ!!」
ど――――――――ん。
紅い姿は空の彼方に飛んで行き、数多の星の一つになったとさ。
End
2011.5.19
18日の続きで夢オチにしてみました。
前後半のギャップが酷すぎる…単なるギャグです(笑)