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□switch on
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前から流れ出る液体でぬるぬるとする蕾に中指を差し入れると、あっさりと奥まで侵入した。

「―――っ、あッ」

「そんな咥え込んでやらしーの」

にやりと笑う顔はバカ猿とは掛け離れていて、紅い姿が脳裏を過ぎる。

俺は勿論こんな事を教えた事はないから、きっとあのクソ河童が入れ知恵したんだろう。

余計な事を仕込みやがって、あの野郎タダじゃおか……

「――ああっ!」

強く握られた痛みに思考が霧散し、嬌声が零れ落ちた。

「三蔵、さっきから何考えてんの?俺の事?」

引き抜かれた手首を捕まれてシーツに縫い留められると同時に、両脚を胸につく程に折り曲げられる。

悟空が覆い被さって来て強めに耳朶を噛まれ、常より低い声で囁かれる。

「それとも、八戒か悟浄の事?」

後孔に悟空の熱が当てられ、一気に貫かれた。

「―――ッッ!」

「エッチの最中に他の男の事思い出すなんて…赦せる訳ないでしょ」

「違…やっ、ごく…」

「違くない。まだまだ余裕だったら、このくらい大丈夫だよね」

「ひぁっ、ああっ!」

両脚を肩にかけられ、上から垂直に叩き付けるように悟空が身体の奥深くまで熱を埋め込む。

内壁の敏感な所ばかりを攻められ、馬鹿みたいに高い声を上げながら悟空を見上げた。

「ごく……ご、くぅ…」

正常に廻らない頭で目の前のバカ猿を求めると、悟空はふと笑い、キスを落として来る。

何処か甘いその仕種に、悟空の首に腕を廻して縋り付く。

もう早く解放して欲しい、と言葉に出来ない俺の唯一の意思表示を悟空はきっちりと読み取って。

高みへと追い上げられた。


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