れもんキャンディ
□θ ドクターはウサギちゃんがお好きVv
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【ドクターはウサギちゃんがお好きVv】
今日も平和な並盛中学校。
並中のアイドル(?)のツナがいる2年A組の授業は体育でサッカー。
皆ボールを追い掛け走っているなかめんどくさそうに歩くのはツナ。
「ツナっ!!あぶないっ!!」
「ふぇ…?…っうぶぁっ;!!」
親友である山本の声も虚しく、ツナは今日もサッカーボール君に激しいキス(?)を施され、地面に崩れ落ちてしまいました。
「大丈夫ッスか十代目っ!!…今ボール蹴った奴出てこいゴルァッ!!」
そして毎度お馴染忠犬獄寺が牙を剥き出し吠えるのを聞きながら、ツナは意識を手放した。
目を覚ますと白い天井、消毒液の匂い。
ツナはぼんやりとした意識で辺りを見回した。
「………ほけん、しつ……?」
「正っ解♪」
「…!!」
耳元に聞こえた声にビクリとして起き上がると、戻った意識がまたとおのく。
「おいおい、無理すんなよ〜。」
とっさに体を支えられて倒れる事はなかったが、自分を助けた相手を見てツナは、クリクリとした大きな瞳を更に見開いた。
「シャマル…?」
男の自分が保健室に居て、彼が居るのは珍しい。
シャマルは学校医でありながら「オレは女の子しか治療しない!!」と豪語している変態(失礼)でもあったからだ。
「そう、オレは君のためだけに存在する心優しく素敵なお医者様だよVv」
「いや、そんな事言われても俺、ときめいたりしないから。」
どうも自分を口説きたがる変人(失礼)が周りに沢山居るせいか、こう言った事に慣れきってしまったツナは、左手に恭しく口付ける目の前のお医者様に対して呆れた様な溜め息を吐く。(コレをする相手が雲雀か骸なら多少はときめく。)
「…ところで今何時間目なの?」
「ん〜?放課後?」
「えぇ?!」
ツナの質問に上の空で答えながら、小さな細い指一本一本に口付けを繰り返す。
「ちょっ…なにしてんの…?」
「何って…ちゅーだろ?ツナの手キスして欲しそうだし。」
指の付け根に口付けられて、ムズ痒い感覚が走る。
「っ///……ねぇ、それやめて。セクハラです。」
微かに頬を染めながら手を引っ込めようとするが、シャマルは離そうとしない。