小説

□真夏の夜の夢
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―――冷静に考えれば、ありえないことだと思う。


ガタイのいい男二人が、裸で、ベッドの上で抱き合ってるなんて、ただでさえクソ暑い夏に、むさくるしいの極みの光景だと思う。



なのに、それを望んだのは、オレ。




「あっ…あ、やぁぁんっ…」


冷房で冷えた肌に触れる犬飼の手はひどく熱い。
そしてその手に与えられる快感に、オレの身体はグチャグチャになる。


きっと、「骨まで熔けるような」快感って言うのは、こういうことを言うんだと思う。


そんなことを頭の隅で考えていても、気がつけば身体は全て、犬飼からの感覚に支配されてしまう。



そして今日も、犬飼の思い通りに啼かされる。




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