釘L小説
□*ホワイトデー
1ページ/7ページ
3/14
ホワイトデーかぁ…。
そういえばバレンタインに正君にチョコもらったんだっけ。
アルミホイル、卵の殻、おまけにまな板の破片のような物…
どうしたらあんな物がチョコの中に入るんだろうか…。
本当は食べるべき物ではなかったけど、正君が潤んだ瞳で“食べて?”なんて言うから仕方なく震える指でチョコをつまんで食べたんだ。
まじでキツかった。
怨まれてるのかと思った。
呪いかとも思った。
でも正君が嬉しそうに“どう!?おいしい!?”って聞くもんだから、
「う、ん…おいひ、いよ。」
僕は身体に嘘をついた。
でもあれがいけなかった…。
パァっと顔が明るくなった正君は僕にこう言ったんだ。
「よかったー!!
チョコ、少し作りすぎちゃったんだけど、竜ちゃんに全部あげるね!!」
…は?と。
殺す気かと。
いくら正君のでもこれはちょっと…。