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□FQ童話物語
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「ルミ太郎しゃん お腰に付けた 『きびだんご』 一つ下さいデシ」
「ほぇ?
もう食べて なくなっちゃったんだおぅ」
「そうデシか…
しょうがないから 諦めるデシ」
「でも しおちゃんも一緒にくるんだおぅ」
「がってん承知デシ」
こうしてシロ犬を仲間にしたルミ太郎は お人好しの パス猿とクレ雉も きびだんご無しで仲間に迎え入れ 鬼ヶ島に向かいました。
「何で私が 猿役なの〜!?」(パステル談/笑)
迷子になる事もなく(珍しい) 無事に鬼ヶ島に到着した ルミ太郎を迎えたのは…
【歓迎 ルミ太郎様 御一行】の大段幕…
ではなく トラ鬼が…
「村から奪った宝を 返して貰おうか」
そう言いクレ雉は トラ鬼に向かって行こうとした その時です。
「宝? あぁ…
あれならギャンブルでスッちまって もう無いぜ
わざわざ取り返しに来たみてぇだが 無駄足だったな」
「「なっ!?」」
言葉を失っていると
「じゃあ 働いて返すんだおぅ」
そう言うとトラ鬼に アルバイト雑誌『はたらくん』を渡し 働かせました。
最初こそ働いていたトラ鬼ですが
「けっ! やってられっか!」
と バイトを放り出し逃げ出しました。
それを目にしたシロ犬。
「トラ鬼が逃げたデシ」
「げっ!?
見つかっちまった」
しかしトラ鬼の逃げ足は 天下一品 シロ犬は追い付けず 見失ってしまいました。