eleven
□sweet chocolate
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大好きなあの人の声がする…
「…立向居」
「…綱海さん…」
気付けば涙が零れ落ちていた…
「立向居…ッ!!」
視界が鮮やかなピンク色で埋め尽くされていた…
「…つ、綱海さん…?」
「…ごめんな…?でも、俺は我慢出来ねぇ…」
「ぇ…?」
初めてこの人の本音に触れた気がした…
「…綱海さん、あなたに言う事があったんです…」
そっと綱海から離れて微笑む…
「俺…綱海さんの事が好きなんです…」
「…!」
「でも…それって綱海さんにとって迷惑でしかないですよね…?」
「…違う…全っ然迷惑じゃねぇよ…!」
「…む、無理しないでください…!」
「立向居、俺は怖かった…。俺の想いを打ち明ければお前に軽蔑されるかとも思った…」
「綱海さん…それって…」
「立向居…いや…勇気、俺と付き合ってください」
何故かまた涙が零れた…
綱海さんと想いが通じたみたいで嬉しかった…
凄く嬉しかった…
「それで…答えは?」
「勿論、はいですよ!」
こうして俺らの2人だけの秘密が一つできた
あの時もらった飴のように甘いキスが落とされた
「今日からよろしくな?…俺だけのお姫様」
+end+
→あとがき