おやすみ。

□第2話
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朝。
ばたばたと廊下がうるさい。

「何やってんだ・・・。」

部屋から出ると、小十郎がいた。

「goodmorning。小十郎。何があった?」

「政宗様・・・。」

小十郎の顔を見て、すぐにわかった。

「・・・愛子か?」

「今朝がた体調を崩されまして。」

「!!??なんで俺に言わなかったんだ?」

「愛子様から、自然に起きるまで起こすな、と・・・。」

「ったく・・・・愛子んとこ行くぞ。」

「ハッ!」

廊下を進むと、広間が一番騒がしい。

「愛子!!!」

中に入ると、苦しそうに息をする愛子がいた。

「政宗・・・様。おはようございます。」

「んなことどうだっていい。なんで俺を起こさなかった?」

「政宗様は、本日は戦に出られますでしょう?
少しでも体力を蓄えておかないと・・・ゴホゴホッ!!」

「余計な心配いらねえよ。いいか、お前は俺の大事なhoneyだ。
戦よりお前をとる。」

「なりません!!!」

「っ!?」

突然の愛子の声に、一気に静かになった。

「あなた様は奥州の一番上に立つものです。
それが何ですか・・・・。私一人のために戦をすっぽかすなど、あってはなりません。」

「・・・・・。」

「良いですか?どんな状況であろうが、夫の支えになるのが妻の役目。
殿が一日頑張るというのに、私が殿の重荷になってどうするのです?」

「・・・・・愛子。」

「さ、もう発作は収まりました。皆も仕事に就きなさい。
戦の準備をして。」

そういいながら、青い顔をしている愛子。

「愛子。」

「はい?政宗様も早く準備を・・・。」

「今日はゆっくり休め。俺を支えるのがお前の役目なら、お前がいなくなったら俺を支えるのがいなくなる。だから・・・・。」

「ええ、今日はゆっくり休もうと思います。」

「無茶だけはするな。」

愛子がうなずいたのを確認する。

「じゃ、partyとでも行くか。愛子。」

「はい。」

「行ってくる。」

「御武運を・・・。」

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