おやすみ。
□第0話
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あなたが一緒ならば、
この運命もこわくない。
ただ、ただ一つだけ。
わたしを、忘れないで・・・・。
「愛子。」
私の名を呼ぶ声が、いつか途切れてしまっても。
「愛子?」
目の前は真っ暗で。
貴方は見えない。
私は世界から消えるのね?
でもこれは夢。否、夢であってほしいと・・・。
それでも、いつかやってくる。
「愛子!愛子!!!」
好きよ、好きよ、愛してる。
「愛子・・・・?」
泣いているの?私の愛しい人。
嗚呼どうか泣かないで。
少し眠りに就くだけなのよ。
それでも私を忘れないで。
嗚呼、私の愛しい人。
「殿・・・・ぃぇ、政宗様、おやすみなさい。」
「愛子―――――!!!!」
ああ、涙が散ってゆく。
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