おやすみ。

□第1話
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奥州の朝は、愛子の一言で始まる。

「殿、起きて下さい。起床の時間です。」

「・・・・zzz。」

「殿・・・、政宗様。」

「ん・・・・。」

「・・・・(怒 スゥ 政宗――――!!!!」

「OK!goodmorning!!」

しゃっきりと起きる政宗。愛子に怒られるのが余程嫌だったのだろう。

「素直に起きればよいのです。さ、小十郎様がお待ちですよ。」

「ん、今行くぜ。」

「では、朝食の準備をして参ります。」

政宗に着替えを渡してから、部屋をでようとする愛子を、政宗は呼びとめた。

「愛子、お前、体調は?」

「今日は大分いいんです。」

「・・・・そうか、無理、すんなよ。」

「失礼いたします。」

愛子の病は軽いものじゃない。
それこそ今日は体調は良さそうだが、寝込む時はとことん寝込む。

「・・・・・。」

無理をして倒れないか、と心配しながら広間に向かった。

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