short

□形ないもの
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「ねえレンー」
「んー?なんだ?」

「恋と愛の違いって何?」

 またこの子は難しい事を……と内心ため息を吐きつつ、自分なりの解釈を述べた。

「恋とは片方が落ちる事。愛とは二人いることで生まれるもの……by鏡音レン」

「なるほど……じゃあ、これは愛なんだね!?」


「うん、そうそう……ってリン、そんな相手いるの!!!!!?」


「いるよ?物凄く近くに」

なんたる事だろうか!
日々、リンに近寄る悪い虫(ミク、ルカ含む)を退治してきたのに!!


「ねっレンにはいないのかな?」
「えっ?」


そんなの決まっている―――。


「………リンに決まってるだろ」
赤くなった顔をそらしながらボソリとつぶやく。


「リンもねっレンの事愛してる!!!!」


そう言って抱きついてきたリンの存在は、愛とか、好きとかそんな簡単な言葉じゃ言い表わせない。

だから俺はたくさんの言葉を君に贈る。


数えきれない"好き"を。


「あ、愛と恋の同じとこならわかったかも!」

「何?」

「どっちも形にはできないけど、確かに存在するでしょ?」

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