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□その気持ちに気付かずに
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いつも片割れは俺に抱きついて、遊んで、構って、と忙しい。
それに俺は素っ気ない態度を取る。
別に嫌な訳じゃない。けど、どんな風に対応すればいいかわからない。それと、リンにひっつかれると何故か心臓が早まって、ついつい冷たい言葉を吐いてしまう。
いつものように、俺が自室で本を読んでいたらリンがやってきた。
けれどひっついてくるわけでもなく、ドアの前に立ち尽くしていた。
「何か用?」
「ねえ、レンは私が嫌いなの?」
「……どうして?」
「だって、いつも冷たいじゃない?嫌いなら、嫌いって言ってよ」
俺は何も言えなかった。今にも泣きそうな彼女にかける言葉なんて、俺には浮かばなかった。
何も言わない俺に痺れを切らしたのか、リンは部屋を去ろうとした。嫌な感じがして、思わず俺は手を掴んでいた。
「っ!!…なに」
「どこ、行くんだよ……」
「……クオ君のところ…」
「なんでミクオのところになんか……」
「レンなんかより、クオ君の方が優しいもん」
嫌だ。
と、思った。
リンが俺以外の奴といるなんて。なんだろうか?この醜い感情は。
掴んでいた手を離し、俺はリンを逃がさないようにドアに手をついた。
「──…あんな奴のところになんて、行かせないから」
リンは突然の事に目を白黒させていた。
抱き締めた身体は小さくて。
気付かずに、いつの間にか君を傷つけていたなんて、なんて愚かなんだろうか?
姉弟だから?双子だから?
こんなに苦しいのか?
いや、違う。
この、感情は。醜い独占欲は。
──君が好きだから、生まれるものなんだ。
「……レン、どうしたの?」
「ごめん。俺、リンに冷たかったよな……。でも今、やっと気付いた」
──大好きだよ。
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ツンデレンかと思いきや…
これは一体なんだろうか
ツンデレンなのか!?デレなのか!?むしろクール……?
なんかよくわからない(´`)
とりあえず自己満!!