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□彼女の笑顔が忘れられません
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早朝。
といっても、8時をすぎての遅めの登校で。校門前には規律週間だからか、生徒会やら委員会の生徒が立ち、だらしない服装だったり、髪の毛だったりを注意している。
俺は過度に着くずしたりしていないから大丈夫だとたかをくくっていたが、そううまくはいかないらしい。

「そこの生徒、止まりなさい」

凛とした声が俺にかけられる。声の方へと顔を向ければ、見覚えのある特徴的な黄色い髪と、意思の強そうな瞳。

この学校の生徒会長。鏡音リンだった。
クールでかっこよくてなんでもでき、もしかしたら男子よりも人気があるであろうわが校の生徒会長様は、厳しい眼差しで俺のことを見る。

「君、校則違反よ、それ」
そう言いながら、髪の毛を指差す。

俺は、ああ、なるほどと思いながら、めんどくさそうなやつだと思った。
「これは地毛ですよ、会長さん。あんたの髪はどうなのさ?」

ちょっとむかついたのと、好奇心やらなんやらで、少々ツンとした言い方になってしまった。

すると、鏡音生徒会長は少し驚いてごめんなさい、と素直に謝ってきた。

「あなたの見た目だけで判断してしまったわ……。私もまだまだね」

そう言ってくすり、と笑った彼女の笑顔はあまり笑わないという噂に反して、とても綺麗で生徒会長さんは、私も地毛よと言い残して他の生徒を注意しに行った。

俺はしばらくそこに立ったまま、彼女の消えた場所を、ただ見ていた。














「おいミクオ、生徒会長について教えてくれ」
「はあ?」

ホームルームが終わったあとの、一時限目と二時限目の間の短い休み時間。俺は唐突に友人である初音ミクオに会長について聞いた。

「会長ってリンのこと?」

やけに親しそうな言い方に、ムッとしながらも逆にその方がいろいろ知っているのだろう。

「なんだ?知り合いかよ」

「まあね。ミクの友達でさ、結構よく話すよ」

ミクというのはミクオの従兄のツインテールの女子。たしか同じ高校だった気がする。

「……なになに?リンに一目惚れでもしたのか?」

直球な質問に本当、コイツ勘がいいよなとか思いつつ隠す意味もないので正直に話すと、心底驚かれた。


「マジかよ!!あのレン君が……リンを………うける!マジうける!!ひっ、あはははははは!」

「お前…本当に友達かよ」

「だって女の子を泣かせまくりのプレイボーイがねぇ」

事実になんとも言えなくなる。女子を何度も泣かせたのは、本当のことだから。

ミクオはうーんと
「レン君が本気だっていうなら、いいよ。教えてあげる」


その言葉に俺は真剣な顔で頷く。今まで付き合ってきた女子たちは、なんとなくで付き合ってた感じがあった。
心の底から好きだと思える人なんていなかった。今の、この気持ちはすごく不安定で、もやもやとしてハッキリしない。



「でもなんでリンなんだ?」

そんなミクオの小さな疑問に、今朝の彼女の顔がちら、と脳裏に浮かんだ。











なんだかよくわからないけど
リン生徒会長


クーリン難しいですね
まだまだ修行を積まねば!

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