ぶん。

□今日も言えない
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蜂蜜色の綺麗で短い髪を軽く揺らしながらリンが俺の方へと駆けてくる。

「ごめ、んねレン…委員会、長くなっちゃって…」

「気にするなよ」

運動が苦手なくせに全力疾走してきたらしく、吐く息は荒くて顔も赤い。

そんなリンのカバンをひったくり(俺のより遥かに重い)、歩きだす。
慌ててついてくる足音が俺の横に来ると、なんとも言えずむずかゆくなった。








リンとは幼なじみで、大体いつも一緒で、俺の好きな人だ。たぶん、リンも俺のことが好き……だと思う。

確証はないのだけれど、毎日一緒に登下校してるし、嫌われていないということはわかるんだけども。


隣を歩くリンを横目で見る。白いリボンが歩くたびにぴょんぴょんと揺れていて、手を、握りたいなと思った。

けどヘタレな俺はどうしても簡単に言うことが出来ない。


(手、汗かいてたら…)


なんて余計なことをもんもんと悩みだしてしまうと、会話が途絶えてしまっていた。

「……」

「……」

気まずい、という訳ではないのだが意識してしまうと変に気を遣ってしまって無言になる。

ここは一か八か当たって砕けるか、と静かに息を吸い込んだ。

「あのさ」

「あのね」

驚いて横を向くと、びっくりしたリンと目が合った。


「レンな、何?」

「べべべ別に何でも?リンの方こそなんだよ」

「わわわ私も別に」

「そうか」

「……」

「……」


なんか、気まずい。
お互いの顔がまともに見れずにひたすら前方方向を向いている。

それはすごく長い時間のように感じて、でも実際はそこまで長い時間じゃなくて、いつも帰っている時とあまり変わらないくらいだった。

気が付けば見慣れた見慣れた家並みで、すぐそこにリンの家が見えていた。学校までは結構距離があるはずなのに、なんだかあっという間に過ぎていく。

それが少し勿体なくて、もう少し続けばいいとは思うけれど言いだせない。


「じゃあね。また明日」

「お、おう」

リンの家に着けば俺の家ももうすぐ近くにある。

今日も何も何も言えなかったけど、一応進歩はしている、と思う。
また明日頑張ろうと思いながら一人の帰り道、ちょっとだけ後ろを振り返った。



















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Greas 様のリクエスト
ヘタレン×おどリン

素敵なリクエストありがとうございます!
何故か学パロになってしまいましたが、ボカロ設定にすればよかったと今更ながら後悔…
そして久しく文章を書いていない為にボロボロですorz
変えて欲しい点がございましたらいつでも受け付けます



Greas 様のみダウンロード可です

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