03/06の日記

00:03
それから、をもう一度
---------------
今月二回目の更新!(日記だけだけどね)

前回の日記で、語ろうと思ってたことをすっかり抜かしていた。
タイトルにもある通り「それから」について。

夏目漱石の小説「それから」
これを先日読み終わったんです。
いやぁ、時間がかかった。読み終わるまで1か月弱かかった。
でも思い返してみれば、「こころ」を読んだ時もすげー時間かかったんだよね。
これは本で、というよりも教科書だったんだけど。
うち、授業で暇な時があると(おいおい)、つい他のページを先読みしちゃう癖があってですね。
「こころ」もそんな時に読んだんですよ。高校生、もしくは中学3年生だったかなぁ?
授業ではやってなかったと思うんだけど、当時の同級生どうよ?www

教科書だからなのか、二段編成だからなのか、よく読み進められなくてねぇ。
いつもはスッと読んでいけるのに、これはちがった。

で、今回もそう。
読んで、理解するまでに時間がかかる。
それでも、短時間の中ででもわかったことがあった。

文章が美しい。

この言葉たちが、日本語がどうしてこんなにも美しいんだろうと思ったよ。
まるで自分の心の中の宝石を、綺麗に陳列してもらった感じ。
ああ、順番や置き方を変えるだけでこんなにもちがうなんて!
美しい。とにかく美しい。

ジョージ朝倉さんの「恋文日和@」に「名前のないラブレター」だったかな?
図書館で文通するって話があって。
その中で本の感想を言葉ではなく、物で表現してたのね。この発想がまた素晴らしい。
夏目漱石の「こころ」がその中に入っていて。
彼氏君はその感想文を「藍色のハンカチ」で表現したんですよ。
彼女はそれに心を寄せて「まるで(こころ)の匂いがします」って返事するのよー!
(ん?悲しみの匂い、だったかな??)

最初そのシーンを見たときよくわからなくてね。
こころ、が藍色・・・。なんかちがうなぁ、って。
でも今回の「それから」を読んだ瞬間ぶわぁっと繋がりまして。
ああ、美しい色だなぁ、と感心したんです。

「それから」はまず最初のシーンから美しいのです。
寝床で椿の花が落ちるシーンなんだけどね。
日本語って素晴らしい。ぜひ読んでみてください。
途中のシーンでも感心して冴えわたる文章がちりばめられていましたからね。

ただ、ぶっちゃけますとラストがなぁ。
なんとなくがっかり、というか。。
「おい、代助ぇ!!!」と叫びそうになったというか。

なんとなく、なんとなくですよ?!

「漱石最後力尽きたな」的な。

もちろんラストが素晴らしいって人もいるでしょう。
確実にハッピーエンドではないですし。
わかっていながら地獄に向かうようなもんです。
あの色遣いは感服しました。
それでもよ!!!
主人公には最後まであの高飛車な感じを貫き通してほしかったですね。

きっと代助(主人公)も本当に愛する人を知って、人間になったような感想を持ちました。

終わりから続いていく、「それから」

これの第三弾になる「門」を次は読んでみたいですね。
ちなみに第一弾は「三四郎」、続いて「それから」となっているそうです。

いや、でも本当に素晴らしかったのよ。
「漱石の描く文章はこんなに美しかったのか?」
失礼極まりない感想で面目ない。
それでも感動したのは事実です。良い作品だった。

前へ|次へ

コメントを書く
日記を書き直す
この日記を削除

[戻る]



©フォレストページ