アリスゲーム

□名前が繋ぐ旅路
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気が付くと希緒は教室で授業を受けていた。これは自分が不思議の国に行く少し前の光景だ。チャイムが鳴り希緒は一目散に教室を出る。向かうは中庭。
中庭の端に立つ一本の大樹。そこで希緒はアリスに手を掴まれ穴に落ちた。しかし今大樹に穴など見当たらない。希緒は「残念…」とため息をついた。
「 」
不意に呼ばれた気がして振り向いた。そこには見知らぬ男子が立っていた。
知らない筈だけど胸が騒ぐ。希緒は一歩男子に近づく。そして確信は無いが呟く。
「チェシャ?」
すると男子は答えない代わりに、何時ものように不器用な笑みを向けた。
「チェシャ!!」
希緒は思わず抱き着いた。人目など気にはしない。

―僕は何時でも君の傍にいるよ

―END―



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