思い出した、人類は皆平等だった

□思い出した、人類は皆平等だった
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信じる心こそ、私はそれを愛だと思うんだ。

「分かったな」

ニカッと円堂監督が笑う。

「はいっ!」

松風君はやっと気付いたみたいだ。

「すいません!俺、間違ってました!」

そして頭を深く垂れた。

「本当のサッカーをするには俺達が本当のサッカーをしなくいちゃいけなかったんです、いつも通り…だから!」

「いつも通りねぇ…やろうぜキャプテン」

倉間君が言う。

今までこういう事言うのが最後だった倉間君が一番早く言った。

「全員覚悟は決まっている」

「俺達はお前と本当のサッカーがしたいんだ」

「俺達の革命はお前のまっすぐな気持ちから始まったんだからな」

会場に風が吹く。

点差が2点。

だけど、逆境に立たされた時こそ、雷門は強くなる。

後半も残り半分。

雷門のキックオフで後半戦がスタートした。

剣城君や松風君が化身なしで化身使い相手に突っ込む。

ボールがゴールに向かうパスを、西園君がパンチングで止める。

そのボールも相手チームに行ってしまうが、そのシュートも4人でなんとか止めた。

見込みがないと思う様な試合でも立ち上がり、向かう。

気付いたら期待している。

恋と同じっ!

「私もサッカーやってみたいなぁ…」

私はひとり事のように呟いた。

みんな試合に集中していて多分聞こえてないからそう言えた。

ちょっとそういう気分になっただけ。

錦君の足の裏を利用し、影山君が二段ジャンプする。

あれできるの結構凄いなーなんて他人事のように思った。

「エクステンドゾーン!」

影山君のシュートが化身を飛ばした。

だが、ゴールまでに届かない。

それを松風君と剣城君が待ち構えていた。

もしかしてこれは…?





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