散らせ散らせ、悪の華
□散らせ散らせ、悪の華
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『お前が欲しい。私にはお前の力が必要だ。』
「何の力も持たない小娘が傲り高ぶるな...。」
疾風が吹き抜ける。
ビリビリと皮膚を伝う振動に鳥肌が立つ。
これが、九尾の力...。
でも諦めない。
『私に力を寄越せ、九尾。』
図々しいのは百の承知。
態度だってデカい。
「儂を利用する気か、小娘が。」
鼻であしらうように、馬鹿にしたように言う九尾。
『利用、ねぇ...?まぁ世間一般的にはそうなるんじゃないかな?』
「痴がましい、儂を使い支配者にでもなったつもりか。」
虎の威を借りた狐になろうとしているのはどうやら私らしい。
『支配者?やだなぁ、私は復讐者になるんだよ...両親を死に追いやったあの男を殺すんだよ。』
その澄んだ翡翠の瞳には似合わない闇が蠢いていた。
「うちは、マダラか...。」
九尾から出た知らない名に杭弥は誰それ?と短く問う。
「二度も儂を使い木の葉を襲った男...。」
二度も九尾を利用し、木の葉襲った。
それだけで両親を死に追いやったと言うことが簡単に結論付けられる。
『そいつが両親を....。忘れないよ、その名前。』
うちはマダラ、か...。
絶対に赦さないっ!!
私は復讐を誓った。
復讐心に染まる悪の華
(ああ、この声親方様だ。BASARAの親方様じゃん。)
(ねぇ、親方様って呼んでいい?それか大将。)
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