思い出した、人類は皆平等だった

□思い出した、人類は皆平等だった
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いじめられてるなんて知られたくなかった。

ゆっくりと顔を上げ、彼の様子をうかがった。

うん、なんだかとても不機嫌そう。

私は黙って小さく頷いた。

ああ、剣城君は私の事どう思うのだろうか。

剣城君のタイプは弱いやつとか嫌いそうだ。

あとウダウダしているのも嫌いそうだ。

私嫌われるフラグか死亡フラグしかないな。

「あんたを庇ってくれる奴とかいないのか?」

庇ってくれる…う〜ん、拓人君と蘭丸君は多分、庇ってくれる。

庇ってくれるとか私の自惚れにしか聞こえないな…。

でもそれは私のいじめを認知出来ていなければならない話で。

よく考えて見れば、私のいじめは一部の人にしか知られていないというか、うん。

情報公開制度が取り入れられてなくて、激し過ぎるプライバシーの保護をされている状態だからほとんどの人が知らない。

私と、いじめの加害者と隠す人しか、知らないのかもしれない。

ああ、先生の事いじめスルーなんて呼んでごめんなさい、よく考えてみれば先生知らないだけでした。

すみません。

被害者面して目の前の事しか見えてませんでした、ごめんなさい。

最悪だ、悲劇のヒロインぶって何もしないとか私臆病な卑怯者じゃないか。

「多分、今私の現状を知っている人で庇ってくれる人は、いない」

ああ、私、かなりの盲目だ。

「お願い、誰にも言わないでっ」

私は剣城君に頼みこんだ。

助けてなんて言わないから、誰にも言わないでほしい。

特に拓人君と蘭丸君には。

「…俺が守ってやろうか?」

剣城君の言葉に食い入るように剣城君の顔を見つめる。

「はい?今何と?」

「だから俺が守ってやろうかって言ったんだよ」

余裕そうに不敵に笑む彼。

不覚にもときめいた。

顔が熱くなるのを感じた。







剣を持つ騎士


(染めた頬は君の所為だよ。)

(別に冷まさなくてもいいけど。)



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