思い出した、人類は皆平等だった

□思い出した、人類は皆平等だった
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剣城君との関係はなんだか現実のお友達と言うより、チャットとかで出会ったお友達の様に感じるからつい出過ぎた事を言ってしまったりする。

所謂私がノーガード状態に近い、自然体、つまり信頼している...と言えば聞こえはいいかもしれない。

実際はどうだろうか、深いかかわりが無いから、悪く言えば気にする必要が無いただのテーブルの上のバクテリアに近いかもしれない…非常に失礼なのは分っているけど、比喩としてはこれだ。

場合によっては直ぐに離れられる。

だから私にとって危険ではないと判断したのだ。

私にとっての安全は拓人君にとっては危険なのだ。

根本的に拓人君とは思考が違うのだ。

拓人君の言う危険が何なのか分からない。

どういけないのか、何が悪いのか、全く分からない。

いや、少し分かる。

自分の部活に指定の制服を着ない不良がいるからか。

それとも自分より実力のある人をコントロールできないのが怖いのだろうか?

反逆を恐れているのだろうか?

剣城君は既に反抗的だが。

「お願い、分かるように言ってよ、納得できない」

「それは…」

拓人君は一度蘭丸君を見た。

何の目配せなんだろう。

幼馴染なのに理解できないショック。

「…剣城はシードだ、雷門を潰そうとしているんだ」

潰すという事は剣城君本人から聞いた。

シードはあまり聞き覚えのない単語だが。

シードって大会とかで初戦から強いチーム同士が当たらないようにするアレ?

あるェ、おかしくない?

シードって権利の事で人を表す単語じゃないよね。

違ってたら申し訳ない。

後で辞書かウィキとかで調べるよ。

これが一般的言葉ならあれだ、私箱入り娘じゃないか?

ごめん、そんな上品な物じゃないね、ゴメン。

拓人君はまだ剣城君を疑っているらしい。

折角デレてもらったのに。

そうだよね、ツンデレは一度デレると急にまたツンになるもんね。

それどころかもっと過激なツンになるからそれを警戒しているんだね。

成程、流石神童とか妙に天才の意味を持つ苗字なだけある。

人の心理まで分かってしまうのか...。

ああ、だから天才ゲームメーカーとか神のタクトとか言われるんだね。

タクトって指揮棒でしょ?

なに、名前完全にかけてるよね。

ごめん話が逸れた。

これも私の悪い癖。



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