思い出した、人類は皆平等だった

□思い出した、人類は皆平等だった
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私は改めてドアを開けようとするが、全く開かない。

トイレに閉じ込められるより陰湿だ。

まぁ、トイレに閉じ込められるだけならいいんだけどね。

それだけではなく、バケツ水ではなく花火が投げ込まれた。

流石に焦ったわ。

ちょっとした火傷を負ってしまったのは言うまでもないけど。

無駄だと分かっていたが諦め悪く何度もドアを開けようとするが開かない。

仕方なくドアを外そうと少し持ち上げようとするが、鍵の所為で持ちあがらない。

そりゃそうだ、内側から開けられるような作りじゃないし、このドア南京錠みたいなのかけるだけだから自分で鍵持ってなくても簡単にかけられるもんね。

くそ、私学校の殆どの教室の鍵とか持ってるから外からだったら簡単に開けられるのに、ギリィ…。

なんで持ってるかって先生の戸締りお手伝いしている内に、ね…?

一度ドアから離れ、他に出口が無いかと部屋を見渡すが、換気用の小さめのドア?窓?は棚によって開けられない様になっているし、もう一つのドアは元から開かないようになっている。

あとは外へ通じる窓があるが、ベランダがあるワケでもなく、30センチ程の幅しか歩くスペースが無く、歩くにしても手すりか何かが無いと怖すぎる。

ここは二階、落ちたら骨折ものだ。

きっと勇気ある者は通れるだろうが、チキンハートな私には少し辛い。

だが隣の教室は戸締りしない限りいつも開いている。

廊下に行くにはそこを通る他ない。

私は深い溜息を吐き、椅子に座った。

ポケットから携帯を取り出し、電話帳から助けてくれそうな人を探す。

今私を助けてくれそうな人いないんですけど。

拓人君や蘭丸君は授業中携帯の電源切っているかサイレントだからきっと気付かない。

というか二人だとこの状況聞かれたら困るからダメだ。

墓穴を掘るのは勘弁したい。

あとは…剣城君だけだ。

でも今私に怒ってるし…。

いや、でも気付いてくれそうな人他にいないし。

うん、この際仕方ない。

頼むしかない。

直ぐに私は剣城君を宛先にメール本文を打ち込む。

こう見えて私携帯の文字打つ速さに自信があります。

多分学校でランキングつけたら三本指に入りますね、きっと。

ほんの数秒で文章を完結させ、送信ボタンを押す。

仮に剣城君が授業中助けにこれなくても別にいいや(助けに来てくれるなんて期待している辺り馬鹿馬鹿しいな)。

少なくとも拓人君や蘭丸君にバレなければいい。

なにか聞かれたら保健室で休んでいたとかで誤魔化そう。

携帯を閉じ、溜息を吐く。

暇を持て余した結果、私は再び携帯を開いた。

電話帳から最近登録した新しい名前を表示させる。

ディスプレイには青木の名とその携帯の番号。

さっき見た時何故青木がか行にいるんだと思ったらふりがながくろきになっていた、ああ、バレない様にちょっと違う名前で登録したんだと思い出す。




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