思い出した、人類は皆平等だった

□思い出した、人類は皆平等だった
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某女の子の携帯を踏む事を趣味にする彼の様に…。

剣城君の場合は女の子の携帯を叩き付ける事を趣味にするのか、成る程…。

剣城君は私の腕を掴んだ。

「裏切らないって言ったのはあんたじゃないかっ!」

いきなり怒鳴られたものだから驚いた。

怒られる事はこのタイミングで剣城君に見つかった時からある程度予測していた。

「裏切るなんて事私はしてない!」

「ならあの携帯はなんだ」

「あれはその…」

言い訳が浮かばない。

「でも問題はないはず!」

「問題は報告だとか寝返ったとかそういう事じゃない。俺になんの相談も無しに行動している事だ。俺には嘘を吐くな」

つまりそれは私が嘘を吐いていると?

まだ嘘は吐いていないつもりだ。

「嘘なんて言ってないよ…!剣城君は私に何も聞かないから…。それとも私が考えている事やしている事全て剣城君に言わないといけないの!?君は私の父親!?がっかりさせるのも責められる筋合いない!」

それを言った瞬間ハッと私は我に返った。

剣城君は驚いた顔をしていた。

多分私がこんな風に大きな声を出したりしないと思っていたからかもしれない。

私も元々大声出す予定なんてなかった。

「ごっごめんなさい!」

私は素早く頭を下げるとダッシュで逃げた。

こういうのは逃げたもん勝ちだ。

それは捕まらなければって話だけど。

ある程度まで全力疾走して逃げたお陰でもう息切れだ。

剣城君が追ってくる事はなかった。

追っかけてきていたらとっくに捕まっている。

多分走りだすと同時になんか捕まると思う。

私は酸素がちゃんと回った脳で改めて考えた。

ああ、やらかした。

剣城君とまた喧嘩してしまった。

喧嘩なんて生易しいものじゃない。

これは戦争だ、冷戦。

戦争は混沌としてしまう。

今回は私が100%悪い…いや寧ろマジワル1000%だ。

きっと謝っても許してはもらえない。

これは幼稚園の時に他の子に噛み付いて、それを無理矢理謝らされるのとは違う。



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