思い出した、人類は皆平等だった

□思い出した、人類は皆平等だった
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剣城君が試合に出ていなかった。

サボりですか、流石不良。

それより試合は大丈夫なんだろうか(部員でもない私がここにいても大丈夫なんだろうかって疑問があるけどいいって言われてるから大丈夫なんだよね)?

相手は帝国。

拓人君は強いって言っていた。

多分、この試合、負けてしまうかもしれない。

やっぱり剣城君の力が必要なんだ。

泉は携帯を出し、数少ない登録数の中から剣城君の名前を探し、直ぐに電話をかけた。

「織武さん?誰に電話かけてるの?」

チラリと音無先生を見て、口を開いた。

「剣城君です」

そう言えば意外そうな、驚いた顔をされた。

なんでだ、私が電話番号知ってちゃいけないんですか。

電話は直ぐに留守番電話サービスへと繋がったのでメッセージを入れておくことにした。

「今すぐスタジアムへ来い。人質がどうなってもいいのか」

大体人質って誰だ。

ゆっちーか。

それじゃあただの脅迫じゃないか。

音無先生が怪訝そうに私を見ていたが、私は自分の長い髪を理由に見えなかったことにした。

「ちなみに今度はR18を読ませることになるからね」

私は適当に脅し文句を言って、通話を切った。

別にあの恥ずかしい(恥ずかしがっている?照れている?)写真をばら撒くぞでもいいんだけど、それだと本格的に私の思い出と信頼が消えそうだから言わない。

嫌な奴だと自分でも思う。

いや、でも着信拒否にしたくなるほど何度も電話かけられるよりマシだよ多分。

前半が終了した。

「ちゅーかなんとか2点で済んだなー」

浜野君は座り込み、息を吐いた。

「でもこのままじゃ勝てないですよ。せめてアルティメットサンダーを成功させないと…」

速水君のいつものネガティブ発言。

まぁ、その気持ちも分からなくもない。

「倉間先輩、もう一度挑戦しましょう」

「天馬…」



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