思い出した、人類は皆平等だった
□思い出した、人類は皆平等だった
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最近剣城君に避けられている様な気がする…。
私を見ると直ぐに顔逸らすし…。
失礼だな。
そんなに私の顔見るのが嫌なのか。
まぁ、走って逃げられないだけマシだと思う。
私は315号室…ゆっちーの病室を訪れた。
「お久しぶりです、ゆっちー!」
ドアを開ければ誰もいない。
「あるぇ?」
おかしいな…。
病室番号を見る。
315号室。
病室は合っている、間違いない。
「あんた他にやる事ないのか?」
見知った声に振り返れば呆れたように私を見る剣城君。
どうしてそんな目で私を見るんだ…!
「他にする事?ゆっちーにちょっかい出す以外で?私くらいの年代の子が何するかなんて知らないから何すればいいか分らないんだけど…自分のベッドで飛び跳ねてタンスの角に目ぶつけて眼球を内出血させるとか?それとも屋根に上って空飛ぶ練習に失敗して屋根から転落して全身複雑骨折とか?」
「何をするにしても怪我しかしてねぇじゃねーか」
「いや、私初めて自分のベッド買ってもらた時にそうなったから…」
そう言えば剣城君は黙ってしまった。
え、なんで黙ったの?
「…?なに?いつもみたいにバカじゃねーのとか罵らないの?」
「…………」
「…もしかして私が前髪で目元隠してるのそれが原因とか思い込んでちょっと気まずいとか思ってたりしないよね?別にそれが原因じゃないからね、勘違いしないでよね!」
自分のツンデレ風はあんまり萌えないが、ネタとしては楽しい。
「そうか」
…気まずい。
「で、ゆっちーは何処へ?」
「今は運動ルームだ」
「そっか」
リハビリ中か。
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