思い出した、人類は皆平等だった

□思い出した、人類は皆平等だった
2ページ/2ページ




尚且つ気まずい。

なんでこんなコミュニケーションヘタクソなんだ私。

私が頑張ってコミュニケーション取ろうとしてもなんか玉砕されるし。

なんなんだ剣城君、嫌がらせか。

沈黙でも気まずくない時もあるけどさ…。

「…今更パパの愛を取り戻したいなんて考えてないよね?」

「は?」

どうやら私の比喩表現が通じなかったらしい。

「イシドさんの所に戻ろうなんて考えないでねって意味だよ」

「分かってる」

「ならいいの」

戻らないだろうと分かっているけど、なんとなく、心配なんだ。

それってお節介なのかな?

運動ルームの方に行こうとすれば剣城君に呼びとめられる。

「あんたさ、もうここにくんな」

やっぱり避けられてるんだ。

でもどうして?

やっぱりこの間のは仲直りじゃないのかな…?

うん、そうだ、だって簡単には私を信用できないもんね。

暫く距離を置きたいのかも…。

ハグで信用させられるようなそんな簡単な物なら私にだって友達たくさんできたさ。

幼稚園の時に一年生になったら友達100人できるかななんて歌った歌は現実になっていたはずだ。

「どうして?」

理由なんて分かりきってるのに、聞くのはバカかな?

でも剣城君は自己完結する私が嫌いだ、だから私はこうやって聞くんだ。

「兄さんの迷惑だ」

「…そっか」

やっと出た言葉はその一言。

イエスでもノーでもない返答は便利で活用的。






親離れして不安な君は可愛いと思う


(パパがいなくたって、)

(平気だよね。)



.
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ