思い出した、人類は皆平等だった
□思い出した、人類は皆平等だった
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もう私が悪いって分かりきったことで、尚且つ謝っても許されないパターン?
寧ろ許すけど、忘れませんみたいな。
「喧嘩…、どうでしょうか…。一応喧嘩後の気まずさですかね?」
「根気良く話せばいいと思うよ」
「アドバイスありがとうございます。でも今ストーカーギリギリの事しているんでちょっと極端な関わりは避けたいんですが…」
唯でさえ、目を逸らされちゃうんだから、今度は走って逃げられてしまう。
「そうなの?頑張ってね」
「はい。じゃあ私はそろそろ行きますね。剣城君に内緒で来てるんで…」
基本いつでも内緒で来ているんですがね!
「うん、またね」
ゆっちーはニコリと爽やかな笑みを浮かべた。
ゆっちーは癒やしですね。
「はい!では失礼しますっ」
私は口元に笑みを湛えてゆっちーの病室を出た。
エレベーターに乗ろうとボタンを押し、降りてくる人の事を考えて少し脇に沿ってエレベーターを待つ。
エレベーターが到着し、ドアが開く。
そこに見知った顔。
「つ、剣城君!」
ああああ階段面倒だからってエレベーター選んだ私のバカァァァ!!
私若いんだから階段使えよぉぉ!
寧ろ体を鍛える的な意味で剣城君が階段使ってよ!
剣城君は一瞬目を見開き、眉間に皺を寄せた。
「なんでここにいる?」
「ゆっちーとは友達です。友達と会うのはいけない事?」
あ、なんかいけない事とかちょっといやらしい響きかも。
「それに、私が誰かれ構わずホイホイいう事を聞く様な忠犬なんて思わない事ね!」
「忠犬が命令を聞くのは主人だけだ」
あ、そっか。
忠犬がいろんな人の命令聞いてたら主人必要ないもんね。
主人の命令に忠実だから忠犬なのか。
「じゃあ誰にでも尻尾振る犬じゃないからね!つまり私が言いたいのはこれからもゆっちーの所へ行くって事だ」
剣城君は一度私から視線を逸らした。
それを私は見逃さなかった。
「不安感?何か隠してる…?」
剣城君は眉を上げて寄せた。
「 剣城君は、私がまだ怖い?」
私にとって思いきった質問だ。
剣城君は、私を危険と言ったんだからそんな簡単に恐怖心が消えるとは思っていないけど。
「いや、剣城君は言わないよね。弱い所を見られるのは嫌いだからね」
まぁ、私も弱い所見られるのは嫌いだ。
また一つ共通点を見つけた。
ホント単純
(こんなことで喜べるもんだから、)
(人間単純にできているよね。)
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