思い出した、人類は皆平等だった

□思い出した、人類は皆平等だった
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校門前に松風君が立っていた。

「魔王に囚われた姫を連れ戻すにはちょっと心細い人数かな?」

いや寧ろこれはク○パに捕まったピー○姫を助け出す感じ?

たった2人かぁ…。

髭の兄と弟って組み合わせですね、おっけー。

まぁ、別にいいんだけども。

「どうやって探すんですか?」

私の妙な比喩に触れてくれないのも別にいいんだけどさ…。

「タウ○ページを捲っても分からない居場所は三角法で探すの。犯罪チックだから内緒ね」

「え?犯罪!?」

松風君が犯罪チックな所に反応した。

が、当然無視。

さっきスルーされたお返しだ。

正直言えばタ○ンページにつっこんでほしかったな。

私はポケットから携帯を出して電話帳から剣城君を選択し、サブメニューから位置情報を選択し、ネットに接続した。

普通なら居場所特定は相手の許可がないとできないのだが、何しろ剣城君の携帯を借りて私のアドレスを登録した時に私からの位置情報アクセスを許可にしておいたからこそこれが可能なのだ。

衛星からの三角法で位置が分かるらしい。

時代は随分と発達したなと思う。

「出た!居場所は鉄塔だよ」

私達は鉄塔へと向かった。

あれ、私行く必要なくないか?

まぁ、いっか、友達だし。

やっぱり鉄塔には剣城君がいた。

他にも松風君が言っていたらしい海王の選手がいた。

「剣城!!」

「お迎えに上がりました、お姫様!」

私にしては洒落のきいたふざけた台詞。

それを聞いた海王の彼は笑いだし、剣城君に顔を向け、言う。

「剣城、お前の彼氏か?」

随分とノリのいい方だ。

本人は剣城君をバカにしたつもりで言っているのかもしれないが。

松風君は意味が分からず首を傾げている。

「彼氏じゃねーよ」

「そうだよ!織武先輩は女の子だよ!」

松風君が空気読めないというか、真面目すぎるというか…う〜ん…。

「剣城君は俺の嫁です」

今私はキリッとか、ドヤァなんて顔文字がつきそうな顔をしているであろう。

でも残念ながらその顔は長い前髪に隠れて見えないのが残念だ。

今私がどれだけ誇らしげなのか伝わらないのが非常に残念だ。

「誰が嫁だ、あんたと関わると疲れる」

剣城君が片手で頭を押さえている。

なんだ、頭痛か。

私の所為で頭痛がするのか、それはなんか申し訳ないですね。

そう言えば最近存在が認識されてると思って喜ばなくなっちゃったなー私。

成長と言うか、変わったなというか、うん。

「剣城君、知らない人にはついて行っちゃいけないって教わんなかったの?」

まぁ、私も黒木さんについて行っちゃったんですけどね!



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